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Nuck管水腫と鼠径ヘルニアの治療

本日は女性の鼠径部ヘルニアを考えてみます

女性の鼠径部膨隆の原因としてはNuck菅水腫が挙げられます.

異所性子宮内膜症や腺癌の合併などの報告も有り、その手術には注意が必要です.

鼠径部ヘルニアとNuck菅水腫を合併していることもあります.

Nuck菅水腫内容を播種することでNuck菅水腫が増悪することも有り、その取扱には十分な配慮を要します。

我々のクリニックでは術前CT検査および超音波検査にてNuck菅水腫の局在を入念に調べ、Nuck菅水腫内容を確実に摘出する手術術式を提案させていただきます.

まず、お臍に5mmの穴をあけ、その穴から腹腔鏡を挿入し腹腔内を観察.

子宮円靭帯・内鼠径輪(ヘルニアの出口)とNuck菅水腫との解剖学的位置を確認し、そのまま腹腔鏡下に手術.

Nuck菅水腫が恥骨近くに及ぶ症例では鼠径部切開法を併用することで安全に摘出することが可能となる症例にはHybrid(腹腔鏡併用鼠径部切開手術)で対応することもあります.

M先生のビッグデータ

4063例の内女性は752例で17.5%

間接型が84%で大腿が11%(直接は2%)との内訳

平均年齢は49才と男性より10才若い

またヘルニア嚢にNuck管水腫を合併することが有り、その際には性周期に一致した痛みや硬結の症状が有り、術前の問診が非常に重要である

Nuck管を109例(14.5%)に認め、若年者では更にその頻度は高くなる

女性の鼠径部ヘルニアについてはその再発率が高いことがわかっていて、その再発形式も大腿ヘルニアが40%程度占めている

再発なのか、初回の見落しなのかはわからないが、女性に対する初回鼠径部ヘルニア手術では必ずヘルニア嚢から大腿輪を診査すべきである とされる

ここからは『総合外科医』の私見

女性の鼠径部ヘルニアであれば、私は自分の得意な術式としてTAPP:腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術を間違いなく選択します

M先生が仰られていた言葉がとても印象的で『わたしはこの方法が得意なので腹腔鏡手術はしません』 →まさにその通りだと思います

 →手術を見学させて頂きありがとうございました

ヘルニアの手術をする外科医は必ず『Dr.Mのコレクション』で勉強するべきです

腹腔鏡手術をする外科医も必ずDr.Mのコレクションで勉強するべきです

既存の術式を知ることは、今後新たな術式の開発に必ず必要と思います

ALOHA library のオススメ図書(写真添付:Lichtenstein & Nyhus)

ただし、Nuck管水腫で若い女性の場合(外性子宮内膜症などが疑われる)は、腹腔鏡手術では嚢腫の完全摘出が困難なこともありHybrid法や鼠径部切開法がよいと思われます

 間接型で大きな水腫の摘出は困難→ だから一般的には通常の術式でも腹膜環状切開をするわけですよね

もし子宮内膜症のある嚢腫が腹腔内で破裂した場合、播種された細胞が今後イレウスなどの原因になることを念頭に手術に望みましょう!

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