院長ブログ

★★★ CQ15-5腹腔鏡下ヘルニア修復術は鼠径部切開法と比較して医療コストは同等か?

Answer

腹腔鏡下ヘルニア修復術は鼠径部切開法と比較すると医療コストは高い。
腹腔鏡下ヘルニア修復術における術後疼痛の軽減、早期回復、早期社会復帰による社会的医療経済的側面からは優れているとする報告もある(推奨グレードB)。
※「鼠径部ヘルニア診療ガイドライン 2015」48頁より

解説

平成26年度の保険改定では、短期滞在手術基本料3として腹腔鏡下ヘルニア手術は51,480点、鼠径部切開法は24,805点と診療報酬は腹腔鏡下ヘルニア手術が高い。

Lichtenstein法などが中心とされる欧州やメッシュを使用したtension-free方が増加している米国を中心としたメタアナリシスでは、設備コスト、医療材料、機器コストのすべてを総合すると腹腔鏡下ヘルニア手術が450~1,200ドルほど高価となるとしている。

鼠径部切開法の中でのLichtenstein法、Plug法、PHS法を比較したメタアナリシスでは、手術時間はPlug法やPHS法が短いが、鼠径部切開法と腹腔鏡下ヘルニア手術を比較すると腹腔鏡下ヘルニア手術が手術後の疼痛や痺れ感が少なく、日常生活復帰や社会復帰への期間は短いとされ、社会的医療経済の側面からは腹腔鏡下ヘルニア手術が優れていると判断できる報告も見られる。

※「鼠径部ヘルニア診療ガイドライン 2015」48頁より
(ただし、太字への変更及び下線は筆者)

注記*

本邦では日帰り手術の普及がまだ十分とは言えず、入院偏重で上記の短期滞在手術基本料という、入院費用も含めた割高な会計となっています。

解説にもありますが、「鼠径部切開法と腹腔鏡下ヘルニア手術を比較すると腹腔鏡下ヘルニア手術が手術後の疼痛や痺れ感が少なく、日常生活復帰や社会復帰への期間は短い」のであれば、患者の望みに応じて選択肢を与え、希望に沿った治療を提案するべきであると考えています。

まだ、日帰り手術室が充足しておらず、ニーズに応えられていないかもしれませんが、今後『日帰り手術』が当たり前となる社会を作っていきたいと思います。

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