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「鼠径部ヘルニア診療ガイドライン 2015」を紐解く

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「鼠径部ヘルニア診療ガイドライン 2015」を紐解く 投稿日 2020-11-14、最終更新日 2023-04-07

妊娠中の鼠径部ヘルニアの診断と治療は?(CQ26-3 )

Answer

妊娠中にかかわらず女性の鼠径ヘルニアと大腿ヘルニアの鑑別には視触診以外に、バルサルバ法を用いた超音波検査が有用である(推奨グレードC1)。
妊娠中はヘルニア嵌頓のリスクが低く、出産後の手術を検討してよい。ただし嵌頓等の緊急の場合にはこの限りではない(推奨グレードC1)。
※「鼠径部ヘルニア診療ガイドライン 2015」73頁より

解説

女性の鼠径ヘルニアと大腿ヘルニアの鑑別は視触診以外に、バルサルバ法を用いた超音波検査と減るにオグラフィーが報告されているがバルサルバ法を用いた超音波検査が簡便かつ非侵襲的である。

女性の鼠径ヘルニアと鑑別すべき疾患には、Nuck水腫、卵巣捻転、子宮内膜症、子宮円靭帯静脈瘤、卵巣・卵管腫瘤、子宮外妊娠、変形性股関節症、過敏性腸症候群、リンパ節炎、下肢静脈瘤などが報告されている。

妊娠中の鼠径部ヘルニアに関する論文は少なく、エビデンスレベルが高い論文はない。

妊娠中に発症した鼠径ヘルニア・臍ヘルニアの12例の検討では、膨隆92%、痛みは67%、妊娠中期にヘルニアに気づいたのは83%であった。

67%の患者が前回妊娠中にヘルニアに気がついており、出産前後で嵌頓・絞扼を認めなかった。

全例出産後に手術し得たとされ、妊娠中は嵌頓のリスクが少ないため経過観察とし、出産後の待機手術でよいとする報告もあれば、妊娠中に実施した鼠径ヘルニア修復術の報告では、術後母体胎児に以上はなく、安全に手術を行うことが可能であるとする報告もある。

※「鼠径部ヘルニア診療ガイドライン 2015」73頁より

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