院長ブログ

★ CQ20-1 術後慢性疼痛の危険因子は?

Answer

術後慢性疼痛の危険因子として、若年者、術前から存在する疼痛、ステイプルによるメッシュの固定などが挙げられる。腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術は鼠径部切開法(メッシュを用いたtension-free repairを含む)に比べ、術後慢性疼痛のリスクを軽減させる(推奨グレードA)。
※「鼠径部ヘルニア診療ガイドライン 2015」58頁より

解説

総じて、腹腔鏡下ヘルニア手術とメッシュを用いたtension-free repairを含む鼠径部切開法の比較では、両者に有意差がないとする報告もあるが、腹腔鏡下ヘルニア手術で有意に慢性疼痛の頻度が減少するという報告でエビデンスレベルの高いものが多い。

術後早期の疼痛からの回復と社会復帰の時期に関しては、いずれも腹腔鏡下ヘルニア手術が有意に優れていた。

ステイプルよりもフィブリン糊による固定によって慢性疼痛の頻度が減少するという報告の他、若年者、術前から疼痛のある患者、疼痛の訴えの多い患者、術後手術部位の痺れなどの神経障害を有する患者なども術後慢性疼痛を生じるリスクが高いことが報告されている。

※「鼠径部ヘルニア診療ガイドライン 2015」58頁より
(ただし、太字への変更及び下線は筆者)

注記*
術後慢性疼痛は回避すべき有害事象ですが、我々の標準術式である腹腔鏡下ヘルニア手術が有意に優れていることが論じられています。

そもそもそのような背景で腹腔鏡下ヘルニア手術は導入されました。

ALOHA外科クリニックでは鼠径部切開法は腹腔鏡下ヘルニア修復術が適応にならない方への手術です。

この術式は、ALOHA外科クリニックで採用しているLichtenstein法やPlug 法において慢性疼痛の頻度と社会復帰の時期に有意な差はないようです。

しかしながら、そもそも鼠径部切開法は全身麻酔を行うため高リスクであることから、社会復帰を急ぐべきではないと考えます。

そのため、Lichtenstein法やPlug 法を採用し、『日帰り手術』や1泊程度の入院で退院できることにより、早期に日常生活への復帰を行うことが重要であると考えています。

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